増補改訂版
弁護士と精神科医が答える
学校トラブル解決Q&A
内容:法律改正や社会変化に沿った待望の増補改訂版です。様々なトラブルに対して、法律を根拠にした具体的な対応を弁護士が、子ども・親・教師の精神面への対応を精神科医が適切に答えます。扱うテーマは、「教師や学校の責任が問われやすいトラブル」「特別な配慮を要する子どもたちの問題」「対応が難しい保護者要求」「虐待への対応」「いじめ問題」「外国籍や性的マイノリティの子どもたちへの対応」「不登校」「少年事件」「ネット問題」等…。どんなトラブル解決も、子どもたちを中心に据え、大人たちが協力する姿勢で、子どもの権利の視点も抜かしてはならないことを押さえています。
本体価格:2,500円+税/336頁/A5判/並製
ISBN978-4-86412-458-4
著者名:佐藤香代、三坂彰彦、佐藤克彦、加藤昌子
著者略歴:
佐藤香代:2004 年弁護士登録。法律事務所たいとう代表弁護士。シニア産業カウンセラー。養護教諭を母に持ち、学校問題に関心を抱く。2012 年に日本社会事業大学(専門職)に進学し、福祉の視点を学ぶ。共著に『いじめ防止法 こどもガイドブック』(子どもの未来社、2023年)、『親の離婚・再婚 こども法律ガイド』(同、2024年)、『校則と子どもの権利 みんなのルールメイキング』(同、2025 年)、『週刊教育資料』の共同連載「教育問題法律相談」など。
三坂彰彦:1991年弁護士登録。東京弁護士会所属。現在、吉祥寺市民法律事務所勤務。登録年より東京弁護士会・子どもの人権と少年法に関する特別委員会にて「子どもの人権救済センター」の活動に携わる。編著書に『Q&A子どものいじめ対策マニュアル』(明石書店)、『子どもをめぐる法律相談』(新日本法規出版)、共著に『いじめと向き合う』(旬報社)、『いじめ防止法 こどもガイドブック』、『校則と子どもの権利 みんなのルールメイキング』(子どもの未来社)等。
佐藤克彦:2001 年に東京科学大学医学部卒業。東京都教職員互助会・三楽病院精神神経科科長を経て現在、上野広小路メンタルクリニック院長。国際ブリーフセラピー協会・スーパーヴァイザー。日本TFT 協会・会長。心の健康対策ネットワーク第三管区海上保安庁本部カウンセラー。共著に『解決の物語から学ぶブリーフセラピーのエッセンス』(孤塚貴博・若島孔文編著、遠見書房、2016 年)。専門は教職員のメンタルヘルス。
加藤昌子:国際会議の企画運営会社勤務、フリーランス通訳・翻訳家を経て2012年弁護士登録。くれたけ法律事務所。児童福祉から学校問題まで幅広く関心を持ち、紛争解決のみならず、子ども達へのいじめ予防授業や保護者向け講演等、予防啓蒙活動にも取り組む。共著に『子どもの虐待防止・法的実務マニュアル第6版』(明石書店2017年)、『いじめ防止法 こどもガイドブック』(子ども未来社2023年)、『週間教育資料』の共同連載「教育問題法律相談」など。
目次:はじめに
第1章 学校トラブル解決に求められる視点
1 教育現場に法律がやってきた!
教育活動の「法化」とそのポイント
2 「子どもの最善の利益」を道しるべに
学校トラブルをひも解くためのヒント
3 解決に「役立つ」方法を探す
プラグマティズムのススメ
第2章 学校トラブル対応の全体像
1 保護者対応の心がまえ
精神科医の視点から
2 保護者から相談・要望・苦情が来た!
初期対応のポイント
3 チームで対応を考える
複数での対応と多職種での対応
4 事実の調査はどのように進めるか
事実確認はトラブル対応の第一歩
5 トラブルの背景の「見立て」とは?
問題の在り処とアプローチ方法を見つけ出すための“地図”作り
6 不登校を題材にケースを見立てる
複数の可能性を想定する
7 「見立て」から「手立て」を導く
限界設定と対案の提示
8 保護者にどう伝えるか?
面談の準備と留意点
第3章 いじめへの対応
1 「いじめ防止対策推進法」が求める取り組み
2 それは「いじめ」なのか?
いじめの定義について
3 当事者がいじめを否定している時は?
いじめ被害の訴えがない場合の対応
4 指導に迷う「いじめ」ケース
いじめた子の課題、いじめられた子の課題
5 定義にあてはまるが、指導は必要か?
法の定義と社会通念上のいじめとのズレ
6 犯罪的ないじめと警察との連携は?
刑法に触れるいじめへの対応
7 いじめ「重大事態」にあたるケースと対応
判断基準と学校に求められる対応
第4章 教師や学校の責任が問われやすいトラブル
1 学校の負う「安全配慮義務」とは?
事故防止のために学校がすべきこと
2 子ども同士の事故、学校に求められる対応は?
事故の見立てと整理のポイント
3 教師が子どもにケガをさせた!
体罰の訴えがあった時の対応
4 教師の言動で子どもが傷ついた場合は?
不適切言動の法的問題と対処法を考える
5 自主退学を促す根拠と限界
進路変更(自主退学)の勧告の法的位置づけと留意点
6 校則に基づく生徒指導の限界は?
生徒指導の思わぬ法的な落とし穴
第5章 特別な配慮を要する子どもたちの問題
1 配慮が足りないとの訴えがあったら?
合理的配慮をどう考えるか
2 長期化する不登校の子どもへの対応
発達障害が背景にある場合の留意
3 加害行為に発展した場合
当事者及び周囲への対応
4 虐待から子どもたちを守るための学校の役割は?
児童虐待の早期発見と通告
5 虐待通告後の学校の役割は?
虐待が明らかになった後の対応の留意点
6 就学先をどう決める?
当事者の希望と合理的配慮との関係
7 外国籍の子どもたちへの配慮は?
受け入れる際の留意点
8 性的マイノリティの子どもへの配慮は?
性的マイノリティに関する法と支援
第6章 特に対応が難しい保護者要求
1 「話せばわかる」ではなかった場合
精神科医の視点から
2 文章要求・録音・長時間電話・第三者同伴・懲戒要求
弁護士の視点から
第7章 学校を取り巻くそのほかの問題 Q&A
1 個人情報の取扱い
2 学校教育と著作物の取扱い
3 ネット上での匿名の誹謗中傷への対応策
4 給食費未納への対応
5 少年事件の流れ
6 子ども本人の虐待通告と保護者からの開示要求 おわりに
補足として